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2011年07月09日

大宜味の2共同売店とNPO法人フェルマータさん

先週の土曜日(7/2)に大宜味のに行ってきました。

昨年11月以降、請け負う人が見つからず一時閉店中だった大保共同売店が、今年4月からフェルマータさんという大阪の福祉系のNPO法人が請け負って再開していると聞いていたので、行ってみました。

大保共同売店(大宜味村大保)
大宜味の2共同売店とNPO法人フェルマータさん

現在は日曜・祝日はお休みということで、なかなか行く機会がなく、ようやく今回訪れることができました。店番をしていた宮城さんにお話を伺いました。

*NPO法人フェルマータ http://npo-fermata.com/
 

上記リンクのとおり、フェルマータさんは、訪問看護から障害者支援、若者の自立サポートなど幅広い事業を大阪で行っている団体ですが、数年前から農業体験などを通じて引きこもりなどの若者の自立支援活動を大宜味で行っていたそうです。

初めは農産物の販売や若者たちの就労体験の場を探していたようですが、大保共同売店の危機を知り、今年4月から店自体の運営を請け負っていました。(そのあたりの経緯はこちら

大宜味の2共同売店とNPO法人フェルマータさん

残念ながら野菜の販売は、クーラーなどの設備がないということで今はやっていませんでした。
商品も以前より減ってしまっていましたが、集落の人たちは大変助かっているようです。

このあたりまでは、知人などからの話でだいたい知っていたんですが、、、

何と、この大保売店だけでなく、やはり引き受け手がなく閉店を余儀なくされていた大兼久共同売店、さらに津波(つは)部落の共栄スーパーまで運営しているとのことでした。
大兼久共同売店も気になったのですが、行く時間がなかったので、共栄スーパーに寄ってみました。

共栄スーパー(大宜味村津波)
大宜味の2共同売店とNPO法人フェルマータさん

共栄スーパーさんは個人商店ですが(以前は共同だった?)、大宜味村内の商店の中では品揃えも多く、津波集落以外からの利用者も少なくないです。
しかし経営していた方が高齢のため、閉店することにしていたところを、フェルマータさんは引き受け、大保、大兼久売店の分もまとめて仕入れるなどを工夫しているようでした。

大宜味の2共同売店とNPO法人フェルマータさん

大宜味村の南部地域に暮らす高齢者を中心に、かなりの数の地域住民が「買い物難民」化するのを、フェルマータさんによって救われていることになります。

大宜味の2共同売店とNPO法人フェルマータさん

店内にあった掲示板には、大宜味村の地図と、フェルマータさんが運営している3店舗がマークされていました。
それと嬉しいことに、私の作った共同売店マップも貼ってくれていました(笑)

フェルマータさんの理事長であり、売店運営の責任者である原さんは残念ながら留守でしたが、掲示されていた『フェルマータ珍聞』にも、「共同売店や地域の人たちの生活を支えたい」という思いが記されていました。(フェルマータさんのHP、上記リンクにも掲載されてます)

大宜味の2共同売店とNPO法人フェルマータさん

長くなりますが、引用させてもらいますね。
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 私たちフェルマータは、2001年より大阪府高槻市において地域福祉活動を展開してきました。
6年ほど前より若者自立支援の一環として沖縄県大宜味村(やんばる)の地へ、ワークキャンプとして利用させていただきました。3人~10人前後の若者とスタッフが約3カ月に一度、7泊8日の予定で実施してきました。
 その数は100人を超え、一同に元気をもらって再出発のきっかけとなった若者たちが大勢います。村民による交流会で温かいおもてなしとご支援に支えられ、2005年には宿舎(寮)も構えることができました。今まで20人以上のメンバーはロングステイで農業体験や就労などの生活をしてきました。
 しかし、この地でも全国的な過疎化や高齢化は益々進み沖縄県の北部に位置する「やんばる地区」も大きな社会問題になってきています。地元の若者たちは、食べていくために仕事を求めて都会へ移動しました。今では60歳の人でも青年部に入り、90歳以上の老夫婦や単身生活者も珍しくありません。近郊である名護市には大型店舗(スーパー)ができ、国道にはコンビニが進出してきました。
 そのことで、昔から「ゆいまぁ~る」の精神や伝統として、コミュニティーや生活の中心であった「共同売店」の閉店が余儀なくされてきています。地区ごとに暮らしてきた村民は、従来歩いていける範囲に必要な食品と日用品を共同で仕入れる共同売店を運営し支えあって生きてこられました。
 しかし、経済至上主義や車社会がもたらした結果として、移動手段を持てずインターネットなどの通信販売の手段を利用しにくい高齢者にとって、現代社会は生活し辛く死活問題にもなってきている現実があります。
 そこで私たちは、閉店となった共同売店を復活させようと動きだしたのです。地区の人達の願い(ニーズ)に合わせた運営を目指そうと決心しました。おばぁ曰く「豆腐は毎日いるさぁ~・・」などの要望を受け止め、さらに買いに来ることもできない高齢者宅へ配達をしようと考えています。
 又、共同売店は塩屋湾奥に位置しています。(*大保共同売店のことですね、マキシ注) 目の前は海で、昔はマングローブにおおわれサンゴ礁ある豊かな海だったそうです。しかし、今はダムや近代化によってその面影はなくなっています。
 そこで私達は地元の有志に協力し、マングローブの植樹などの自然保護活動も同時に展開しています。そして、誰も耕さない農地(休耕地)を復活させ、安全な農作物などを共同売店で販売し、さらに地元農家の協力のもと、道の駅的な場を創造したいと計画しています。
 実現するためには、多くの力が必要となりますので、是非ご参加をお待ちしています。
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共同売店を応援している者として、こういう方々が現れてきたことを本当に嬉しく思います。
と同時に、ウチナーンチュとして、そして大宜味2世として、ふるさとがこんな状態になっていることに改めて驚くととともに、自分の無力さも感じました。
そして地元の人たちにももっと共同売店の大切さを再認識してほしいいと切に願っています。



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この記事へのコメント
なにか具体的に協力できたらいいでね。
Posted by チェ・ブゥ~ブゥ~ at 2011年07月17日 09:45
チェさん、ようやく一緒に共同売店めぐり行けましたね!
奥こいのぼり祭りの後、楚洲に行きましたっけ。

具体的な協力、というのがなかなか難しいんですよね〜
本当に自分の無力さに泣けてきますが、、、
ぜひ知恵やアイディアをお願いします。
Posted by マキシマキシ at 2011年07月22日 02:35
 
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