2007年10月19日

東洋大学・高山ゼミ来る

先月の9月9日、東洋大学の高山直樹先生のゼミ生の皆さんが合宿で沖縄にいらっしゃいまして、共同売店のお話をさせてもらいました。

東洋大学・高山ゼミ来る
(写真は昨年のものです、今回撮れなかったので頂いた資料から拝借しました、、、)

高山先生は今年の1月に中・北部の共同売店をご一緒させて頂きまして、その時にも、夏の合宿の時には学生さんにも共同売店のことをぜひ紹介しましょうとお話していました。

ここ数年、毎年沖縄で合宿されているそうですが、今年の合宿のテーマは「環境」「平和」「人権」とのこと。
社会福祉を専攻されている皆さんですが、沖縄という場所で、福祉という範囲を越えていろいろなことを感じ、考えるお手伝いができるのは、私にとってもとても嬉しいことです。

ちなみに私だけでなく、市民介護相談員なはのお2人もお話されています。場所は那覇市NPO活動支援センターです。

大宜味村は日本一の長寿村といわれ、90代、また100歳以上の方が元気に畑仕事したりしていますが、そのような方が自分の生まれた家や地域でいつまでも生活できるのは、徒歩圏内に共同売店があるからこそ。
車で遠くまで買いに行かなくても、自分で日用品を手に入れることができ、共同店を中心にした顔の見える関係、情報交換やコミュニケーションを取れることが大きいと思います。
共同店、共同売店は「ユンタク(お喋り)の場」とよく言われますが、単に時間つぶしをしている訳ではなく、互いの健康状態を知ることにもつながり、相互扶助の基本となるもの。
どんなに安くて便利でも、スーパーやコンビニの「顔の見えない関係」ではこうはいかない。
福祉の原点というのは、こういう地域共同体に本来備わっていたはずの相互扶助の機能じゃないか。

高山先生にも話しましたが、共同店・共同売店が地域に果たしている福祉的機能を評価するための方法として、県内の各老人福祉施設において、入所されている方の出身地域、そこに共同店・共同売店があるか(あったか)どうか、入所時期、入所時の健康状態などを調査してみたいと思っています。
共同売店があるからこそ、生まれた地域でできるかぎり暮らすことができる。
逆にいうと、共同売店さえあれば生活できたのに、共同売店がなくなってしまったことによって、まだ元気なお年寄りが都市部の福祉施設に移らざるを得ないような状況があるのではないか、、、

那覇や南部の施設には、ヤンバルや離島出身のオジーオバーがたくさんいます。
自分のンマリジマ(生まり島)を離れ、知人も友人もいない那覇の施設で人生の最期を迎えざるをえない。
そういうお年寄りがたくさんいます。
沖縄だけじゃなく、全国にいます。
そしてそれは、他人事ではなく、自分の将来の姿かもしれない。

地域共同体の果たしている役割や可能性を再評価し、地域が地域として生きられるしくみを見つけたい。
そのヒントが共同売店にはある。

そんな話をしました。
いや、したつもりですが、うまく話せたかどうかは自信がない、、、(笑)

高山ゼミの皆さん、ぜひまた沖縄に来てくださいね。
今度はぜひ共同売店に行きましょう。



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この記事へのコメント
おひさしぶりです。

ユンタクする事で、信頼関係を作り、お互いの情報や地域の情報交換をすることで、「自分たちで出来る」相互扶助が出来ると思います。
そうかんがえると、ユンタクの場はとても必要ですよね。
もちろん「場」とは、昔は生活に直結している「共同店」だったと思います。
同売店がなくなってしまったことによって、まだ元気なお年寄りが都市部の福祉施設に移らざるを得ないような状況があるのではないか
Posted by チェ・ブゥ~ブゥ~ at 2007年10月20日 08:43
すいません。↑コメント途中でenter押してしまいました・・・
こんど、またゆっくりコメントします。
Posted by チェ・ブゥ~ブゥ~ at 2007年10月20日 08:46
コメントの続き楽しみにしてますよ、ゆっくりどうぞ~(笑)

ユンタクは大事なことなんですね。
滋賀の北川さんも
「まずはとにかく、集まって気軽にユンタクできる居場所作りが大事」
と強調していました。
http://kyoudoubaiten.ti-da.net/e1175133.html

離島ややんばるでさえ、そういう場がなくなっていくとなると、、、
沖縄はもう沖縄でなくなるのかな。
Posted by makishi at 2007年10月20日 12:17
 
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