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2013年11月21日

『買い物難民をなくせ!』

こちらも紹介が遅くなってすみません。

『買い物難民をなくせ!』

『買い物難民をなくせ! 消える商店街、孤立する高齢者』杉田 聡
中公新書ラクレ 中央公論社

沖縄の共同売店の紹介にかなりのページを割いていて、買い物難民問題の解決に非常に役に立つことを強調されています。

「本章の最後に、沖縄の共同売店を取り上げる。これは今日の買い物難民問題を論ずる際に、最も重要なことを教えてくれる貴重な実例である。」(第4章p117)

「私がこれにこだわるのは、今日の異様な街こわし政策の下で、買い物難民問題を解決に導くためには、後述のように流通資本に対する厳しい規制が不可欠であるが、同時に各地域の結束を強め、その安定性を保ち、ひいては高齢者の孤立をなくしていくためにも、ぜひともまちやぐぁ(小さな店)、あるいはわったぁ店(われらの店)を、各地域で作る必要があると考えるからである。(中略)共同売店は、そのための最善の手本(モデル)であり続けるだろう」(第4章P129)

最終章では、「まちやぐぁを作ろう まちやぐぁはコミュニティ再建の核になる」という一節まであります。

著者の杉田先生は、前著『買い物難民 もうひとつの高齢者問題』で、買い物難民問題に最初に警鐘を鳴らした方であり、朝日新聞やNHKが取り上げて全国的にこの問題が知られるようになりました。その後も全国を回ってその実態と、解決への取り組みを取材され続けていたそうです。
この本の取材でもわざわざ私のところまで訪ねて下さり、恩納村の山田共同売店、おんな売店、読谷村の都屋共同売店も取材されています。
解決に取り組む各地の実例の豊富さ、買い物難民を生んだ政策や大型店の責任の指摘、そして具体的な提言まで含め、買い物難民問題に本気で取り組む人ならぜひ読んでほしいと思います。



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